視覚障害者が米ドル札を人の助けなしでどう識別するか、不思議に思ったことがあるだろうか。多くの人々は考えもしないだろう。視覚障害者は、硬貨に関しては、その音や手触りによって確かな識別方法を学べる。しかし紙幣はまったく別である。
約20年間、視覚障害者のグループは財務省製版印刷局(BEP)に、個々の紙幣を視覚障害者にも識別可能にしてくれるよう呼びかけてきた。そのための可能な方法としては、さまざまなサイズの紙幣を作る、触ってわかるマークを付ける、異なるカラーを使うといったものが挙げられていた。他の国の紙幣を見てこの点に気付いた読者は、なぜすべての米国紙幣が同じような外観をしているのか不思議に思ったかもしれない。
だが2011年、米国財務省などの機関で、少なくともiPhoneのユーザ用に、この問題に対するエキサイティングな手段が講じられた。今ではiPhoneユーザには、紙幣識別のための3つの違うアプリが用意されている。携帯機器を使った、簡単で廉価な紙幣認識アプリを利用することは、しかるべき方向に向かう第一歩と言える。
間違いなくおつりが数えられることは、障害者の自立を助け、現金を扱う際に他人に頼る必要のないことで解放感を与えてくれる。
原文は英語だけになります
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